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ドローン国家資格の「修了審査」で受かる人が、練習でやっていること

こんにちは。西濃ドローンアカデミーの志村です。

ドローンの国家資格には、一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の二つがあります。多くの方は、まず二等から取ります。これまで500人以上の取得をお手伝いしてきて、合格する人に共通する「練習のしかた」が、はっきりと見えてきました。今日はそれをお伝えします。派手な裏ワザではありません。遠回りせずに目的へ近づくための、確かなロードマップです。

そもそも国家資格は、どうやって取るのか

無人航空機操縦者技能証明(いわゆるドローンの国家資格)は、学科試験・実地試験・身体検査の三つで判定します。このうち実地試験には、二つのルートがあります。

一つは、指定試験機関で直接、実地試験を受けるルート。もう一つが、私たちのような登録講習機関で講習を受け、その中の「修了審査」に合格するルートです。登録講習機関で講習を修了すると、指定試験機関での実地試験が免除されます。つまり、修了審査に受かることが、そのまま実地の合格になります。

はじめての方には、後者をおすすめします。決められたコースを、慣れた環境で、指導を受けながら仕上げていけるからです。

※ 修了証明書には有効期間があり、発行から1年です。取得後の段取りも見据えて計画を立てます。

修了審査は「知識と技能があるか」を確かめる場

修了審査は、その課程を修了した人として必要な知識と能力を持っているかどうかを判定するために行います。試験官の前で飛ばして、決められた課題を、決められた精度で実行できるかを見ます。

ここで多くの人がつまずくのは、機体を「動かせる」ことと、課題を「決めた通りに操る」ことが別物だからです。修了審査で問われるのは後者です。だから練習も、そこに合わせて組み立てます。

実地試験の3つの課目

二等の実地試験(修了審査)には、次の3つの飛行課目があります。どれも中央の「H」(離着陸点=原点)から離陸し、最後はHに戻って着陸します。各図の中央の、うっすら色のついた場所が、そのHです。

各課目には、動きの分かるアニメに加えて、国土交通省の公式コース図も添えました。公式図の斜線部分は「減点区画」「不合格区画」で、飛行経路からこの境界を越えて外れると、減点や不合格になります。この「逸脱してはいけないエリア」まで含めて、実際のコースをつかんでください。

① スクエア飛行

高度3.5mまで上げて5秒ホバリングし、機首を常に進行方向へ向けたまま、長方形(13m×5m)の四隅をなぞって一周します。GPS(位置安定機能)はオンのまま行います。

スクエア飛行のコース:中央の離着陸点Hから離陸し、長方形13m×5mの四隅(A→B→C→D→E)をなぞって一周する動き
スクエア飛行。中央の「H」から離陸し、長方形(13m×5m)の四隅を、機首を進行方向へ向けたまま一周します(高度3.5m・GPSオン)。
スクエア飛行の公式コース図。斜線部が減点区画・不合格区画(逸脱してはいけない境界)
▲ 公式コース図(国土交通省 実地試験実施細則 4-1)。斜線部が「減点区画・不合格区画」で、経路からここを越えると減点・不合格になります。コート全体は21m×13m。

② 8の字飛行

高度1.5mを保ち、直径およそ5mの円を2つ、右の円から時計回りに、連続で2周します。機首は常に進行方向へ向けます。

8の字飛行のコース:中央の離着陸点Hから離陸し、右の円から時計回りに直径約5mの2つの円を連続2周する動き
8の字飛行。中央の「H」から離陸し、直径およそ5mの円を2つ、右の円から時計回りに、高度1.5mのまま連続2周します。
8の字飛行の公式コース図。斜線部が減点区画・不合格区画(逸脱してはいけない境界)
▲ 公式コース図(国土交通省 実地試験実施細則 4-2)。斜線部が「減点区画・不合格区画」。円の直径は約5mです。

③ 緊急事態(異常事態における飛行)

この課目だけ、GPS(位置安定機能)をオフにして飛びます。高度3.5mで直線を1往復以上したあと、試験員の合図で緊急事態に対応し、最短の経路でHへ戻って着陸します。機体が流れやすい状態でも、落ち着いて操れるかを見られます。

緊急事態(異常事態における飛行)のコース:GPSオフで直線E-A-Bを往復し、緊急着陸の指示で最短経路でHへ戻る動き
緊急事態(異常事態における飛行)。GPS(位置安定機能)をオフにして直線を往復し、緊急着陸の指示が出たら、最短の経路で中央の「H」へ戻って着陸します(高度3.5m)。
緊急事態(異常事態における飛行)の公式コース図。斜線部が減点区画・不合格区画(逸脱してはいけない境界)
▲ 公式コース図(国土交通省 実地試験実施細則 4-3)。斜線部が「減点区画・不合格区画」。左の「着陸指示」の矢印のように、合図が出たらHへ緊急着陸します。

受かる人がやっている、三つのこと

1. まず「まっすぐ」と「止める」を体に入れる

上達する人は、いきなり難しい課題に飛びつきません。最初にやるのは、まっすぐ飛ばして、狙った位置でピタッと止めることです。地味です。けれど、すべての課題はこの二つの組み合わせでできています。ここが安定すると、後の課題が一気に楽になります。

2. 8の字は「Hから出発する、直径5mの2つの円」で考える

実地の代表的な課題が、8の字飛行です。ここは、実際のコースを正しく思い描けるかで差がつきます。

コースの中心には、「H」と書かれたホームポイントのマットがあります。ここが離着陸点です。まずHから離陸し、高度1.5mまで上げて5秒ホバリングします。そのまま、直径およそ5mの円を左右に2つ、右の円から時計回りに入り、8の字を連続で2周します。高度は1.5mのまま、機首は常に進行方向へ向けます。最後はHに戻って着陸します。

うまくいかない人は、90度ずつカクカク曲がって形を作ろうとします。そうではありません。円は円です。角を曲がるのではなく、常に少しずつ舵を当て続けて、まるい2つの輪をなめらかにつなぎます。先ほどの「実地試験の3つの課目」で見た8の字の動きが、そのまま目標です。

3. 本番と同じ手順で、通しで練習する

修了審査には、開始前の確認から飛行後の点検まで、一連の手順があります。受かる人は、課題だけを切り出して練習しません。本番と同じ流れを、最初から最後まで通しで繰り返します。手順が体に染みつくと、当日は操縦そのものに集中できます。

採点のしくみと「逸脱エリア」

修了審査(実地)は、100点の持ち点から減点していく方式です。各課目が終わった時点で70点以上残っていれば合格です。

コースの周りには、目に見えない2本の境界線があります(先ほどの公式コース図の斜線部です)。

  • 減点区画:飛行経路から縦横に1.5m外れると、減点。
  • 不合格区画:さらに外側、経路から2.5m外れると、その時点で不合格。

つまり「まっすぐ・正確に」が、そのまま点数に直結します。制限時間は、スクエア飛行と8の字飛行が各8分、緊急事態が6分です。

つまずきやすい減点・不合格ポイント

  • 区画からの逸脱:ふらついて1.5m/2.5mの線を越える。いちばん多い失点です。
  • 機首の向き:課目で決められた向き(進行方向、または受験者から見て前方)が崩れる。
  • 高度の維持:8の字は1.5m、スクエア・緊急事態は3.5m。上下すると減点です。
  • ホバリングの乱れ:離陸後の5秒ホバリングで、機体が流れてしまう。
  • 緊急事態で流される:位置安定機能(GPS)をオフにした状態で、区画を割ってしまう。

どれも派手な操作ではなく、基本の正確さで防げるものばかりです。

審査当日の流れ・持ち物

当日は、おおむね次の流れで進みます。

  1. 受付・本人確認
  2. 当日の流れと注意事項の説明
  3. 各課目の実施(スクエア飛行・8の字飛行・緊急事態)
  4. 講評

服装は動きやすいものを、屋外なら天候への備えを。使用する機体は、講習で使い慣れたものが安心です。細かな持ち物は当校から前もってご案内します。

もし一度で受からなくても

一度で決まらなくても、再受審の道があります。大切なのは、どの課目で・どこで区画を割ったのかを振り返ること。崩れた一点を練習し直せば、必ず次につながります。

まとめ

ドローンの国家資格は、正しい順番で練習すれば、確実に近づけます。まっすぐと停止を固め、8の字はなめらかな輪でとらえ、本番と同じ手順で通す。この三つが、修了審査で受かる人の共通点です。

西濃ドローンアカデミーでは、この順番のまま、一人ひとりの手元を見ながら仕上げていきます。国家資格を考えている方は、気軽にご相談ください。

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