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担い手不足の建設・土木現場をどう支えるか──ドローン自動化とデジタルツイン、国の支援事業の最前線

建設や土木の現場では、働き手の高齢化と若手の減少が深刻さを増しています。限られた人数で安全に、かつ品質を保ちながら仕事を進めるには、これまでのやり方を見直す必要があります。そこで注目されているのが、ドローンによる省人化と、現場を丸ごとデジタル化する取り組みです。今回は測量や空撮といった「撮る」用途の一歩先にある、現場運用そのものを変える動きに焦点を当てます。

国が掲げる「省人化3割」という目標

国土交通省は、建設現場の生産プロセスを自動化していく国家戦略「i-Construction 2.0」を掲げています。少ない人数でも安全で生産性の高い現場をつくることが狙いで、2040年度までに建設現場の省人化を少なくとも3割、つまり生産性を1.5倍以上に高めることを目標としています6

この数字は、単なるかけ声ではありません。人手不足が構造的な課題である以上、ドローンやロボットといったデジタル技術で作業を補い、人の手を本当に必要な工程に集中させることが現実的な解決策になりつつあります。

自動巡回ドローンとデジタルツインで進捗を管理する

こうした流れを象徴するのが、Liberaware(リベラウェア)が2026年7月1日から提供を始める「建設施工進捗管理支援サービス」です。これは国土交通省主導の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」を通じて開発されたもので、同社はKDDIスマートドローン、大林組との共同提案で採択され、4.7億円の交付額上限のもとで開発と長期実証を続けてきました6

サービスの仕組みはシンプルです。現場に設置されたポート付きドローンが、遠隔運航管理センターからの指示でスケジュール通りに自動飛行し、データを取得します。撮影データはクラウドへ自動転送され、進捗管理に適した点群(多数の点で地形や構造物を表す3次元データ)へと自動加工される流れです6

こうして集めたデータから、現場を仮想空間に再現する「デジタルツイン」を構築します。時系列で3次元モデルを比べれば掘削した土の量を自動で算出でき、設計モデルと実測値を重ねれば差分をすぐに可視化できます。報告用の断面図も自動生成できるため、資料作成の工数を大きく減らせることが確認されています6

さらに「3Dガウシアンスプラッティング(3DGS)」と呼ばれる新しい技術を使うことで、従来の点群では難しかった構造物の下面まで再現できるようになり、安全管理の高度化にもつながるといいます6

「有人地帯の上空」を見据えた機体認証

自動化を本格的に進めるうえで欠かせないのが、機体の信頼性を国が裏づける認証制度です。航空法改正から10年が経ち、機体認証・型式認証の整備やレベル4飛行(有人地帯上空での補助者なし目視外飛行)の拡大が、業界全体の関心事になっています8

測量分野でもこの動きが見えてきました。Prodroneは、第三者の上空を飛ぶ安全性を保証する「第一種型式認証」の取得機「プロドローン式PD6B-CAT3型」の開発を、測量仕様で進めています。将来的には、認証機と高性能なグリーンレーザー測深機を組み合わせ、人がいる地域の上空での測量といった使い方も視野に入ります1。自動運航と認証機がそろえば、これまで人手と手間をかけていた作業を、より安全に省人化できる可能性が広がります。

地域ぐるみで新しい使い方を育てる

技術だけでなく、それを実際の地域課題に結びつける受け皿も生まれています。福井県坂井市は、スタートアップや研究者と地元企業をつなぐ「新産業共創事業」を展開し、2026年度も「繊維」と「ドローン」の2分野で参加企業を募っています4

2025年度には、金沢工業大学の研究室が福井空港の滑走路を使い、高ペイロード(50kg積載)で50kmの長距離飛行が可能な運搬型ドローンの飛行実験に挑みました4。物流や運搬といった分野でも、人手に頼ってきた作業をドローンで補う実証が、地域を舞台に進んでいるのです。

まとめ

建設・土木の現場が抱える担い手不足は、一朝一夕には解決しません。だからこそ、自動巡回ドローンによるデータ取得、デジタルツインを使った進捗・出来形管理、そして有人地帯を見据えた機体認証といった技術と制度が、少しずつ現実の解決策として積み上がっています61。国の支援事業や地域の共創プログラムが、その実装を後押ししている点も心強い動きです64

こうした自動化・遠隔運航の現場で力を発揮するには、機体の操縦技術だけでなく、飛行計画や安全管理、データ活用までを見通す視点が求められます。西濃ドローンアカデミーでは、国家資格の取得を入り口に、現場で役立つ知識を着実に身につけられる学びの場を用意しています。これから広がる省人化の波に備え、確かな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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