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サツマイモ(かんしょ)にドローン農薬散布は使える?登録薬剤と基腐病対策の基本

サツマイモ(かんしょ)にドローン農薬散布は使える?登録薬剤と基腐病対策の基本

サツマイモ(かんしょ)は、つるが畝間を覆うほど繁茂すると、地上防除機での農薬散布が難しくなります。「薬をまきたいのに、機械が畑に入れない」という時期こそ、ドローン散布の出番です。

この記事では、サツマイモでドローン散布が登録されている農薬の一覧と、近年サツマイモ産地を脅かしている「基腐病(もとぐされびょう)」への向き合い方を、わかりやすく整理します。新規にサツマイモ栽培でドローン散布を検討されている方の判断材料としてもご覧ください。

※この記事は情報提供が目的です。実際の農薬選定・使用方法の最終判断は、生産者ご自身・JA・農薬メーカーにご確認のうえ行ってください。

サツマイモで基腐病が全国的な脅威になっている

サツマイモ栽培における最大の脅威は、基腐病(もとぐされびょう)です。

農研機構「サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策」(令和4年3月)には、次のように記載されています。

「基腐病に特効薬はない」
「降雨前に薬剤の全面散布を行う」
「畝間に水がたまるような降雨後や台風通過後はまん延しやすい」

基腐病は2018年に南九州で初めて確認されて以降、26都道県に拡大しています。もはや一部の産地だけの問題ではなく、全国のサツマイモ農家にとって他人事ではない病害になっています。

ドローン散布が登録されている農薬(国データベース確認で47種類)

農林水産省「農薬登録情報提供システム」で、作物「かんしょ」×使用方法「無人航空機」を検索したところ、該当する農薬は除草剤3種・殺菌剤13種・殺虫剤31種の計47種類でした(2026年9月時点)。

殺菌剤(基腐病を含む病害対象)13種の一例
– アミスター20フロアブル(アゾキシストロビン)
– トリフミン水和剤(トリフルミゾール)
– ジーファイン水和剤
– ICボルドー66D(塩基性硫酸銅)
– クプロシールド/クプロザートフロアブル(塩基性硫酸銅)
– フジドーLフロアブル ほか

殺虫剤(ハスモンヨトウ等の食害虫対象)31種の一例
– プレオフロアブル(ピリダリル)
– フェニックス顆粒水和剤(フルベンジアミド)
– アクセルフロアブル(メタフルミゾン)
– ディアナSC(スピネトラム)
– ベネビアOD(シアントラニリプロール)
– プレバソンフロアブル5(クロラントラニリプロール)
– トルネードエースDF、コテツフロアブル、ロムダンフロアブル ほか

除草剤3種(ナブ乳剤系)も、ドローン散布として登録があります。

基腐病防除の定番薬剤「Zボルドー」について: かんしょへの登録自体はありますが、登録されているのは通常の「散布」のみで、ドローン(無人航空機)による散布としての登録は、現時点ではありません(他の作物、例えばだいこん・にんじん・キャベツ等ではドローン散布が登録されていますが、かんしょだけは対象外です)。Zボルドーをお使いの場合は、手散布や動力噴霧器での使用に限られます。

ご注意: 上記は2026年9月時点の検索結果であり、この一覧がすべてを網羅しているとは限りません。目的の農薬がこの一覧に無い場合も、実際には登録されている可能性があります。また、希釈倍率・使用回数などの登録内容は変更されることがあります。実際に使用される際は、必ず農林水産省「農薬登録情報提供システム」(https://pesticide.maff.go.jp/)で個別にご確認いただくか、農薬登録を所管する農林水産省の担当窓口にお問い合わせください。

ドローンが効くのは「つるが茂って地上散布が難しくなる時期」

基腐病の防除は「降雨前の全面散布」が基本とされていますが、サツマイモは生育が進むとつるが畝間を覆い、地上防除機や人が畑に入りにくくなります。まさにこの時期こそ、上空から均一に散布できるドローンの強みが活きる場面です。

参考:他県での基腐病センシング事例

基腐病対策の一つとして、ドローンによる早期発見(センシング)の取り組みも各地で進んでいます。

鹿児島県(JAいぶすき・JA種子屋久・鹿児島大学)が行った実証事業では、DJI P4 Multispectral(マルチスペクトルカメラ搭載ドローン)を高度10mで飛ばして発病株を検出する取り組みが報告されており、目視での見回りにかかっていた時間が10aあたり14時間からドローンセンシングで7時間へと、約50%短縮されたとされています(検出精度は開発初期段階で60%程度とのことです)。

※これは鹿児島県で行われた公開の実証事業の事例であり、当社(西濃ドローンアカデミー/株式会社ドリームクエスト)が実施した実績ではありません。 基腐病センシングの一つの可能性として、参考情報にとどめてご紹介しています。

まとめ

  • サツマイモは畝間が繁茂すると地上散布が難しくなり、ドローン散布が力を発揮する場面が生まれます
  • ドローン散布が登録されている農薬は、2026年9月時点の確認で除草剤3種・殺菌剤13種・殺虫剤31種の計47種類(登録は随時変わるため目安としてご覧ください)
  • 基腐病の主力薬剤「Zボルドー」は、かんしょでのドローン散布としては現時点で未登録です
  • 基腐病は26都道県に拡大しており、早期発見・早期防除の重要性が全国的に高まっています
  • 農薬の選定・使用方法は、必ず生産者様・JA・農薬メーカー、または農林水産省「農薬登録情報提供システム」にご確認のうえご判断ください

私たち西濃ドローンアカデミー(岐阜・揖斐川町周辺)では、農業用ドローンの操作を学べる講習と、ドローンを使った散布に関するご相談を承っています。農薬散布請負サービスの詳細はこちらのページをご覧ください。サツマイモ栽培でのドローン活用にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください

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