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第二種型式認証を取った機体は何が変わる?──DJI Matrice 4D/4TDで読み解く「認証と飛行許可」の実務

ドローンの国家資格や機体認証は「取れば終わり」ではありません。実際の現場で何が免除され、何が依然として必要なのか──ここを正しく理解しないと、せっかくの制度を活かしきれません。本記事では、2026年に第二種型式認証を取得したDJIの機体を題材に、認証と飛行許可・承認の関係を実務目線で整理します。

ドローンポート運用で日本初の型式認証

2026年6月、DJI Matrice 4DおよびMatrice 4TDが第二種型式認証を取得しました。型式認証書番号は第13号で、2型式が共通の番号を持ちます1。注目すべきは、専用ドローンポート「DJI Dock 3」での運用を前提とした機種として、ドローンポート・ソリューションでは日本初の型式認証取得となった点です1

これらの機体はIP55の防塵・防水仕様で雨天運用にも対応し、Dock 3を使った遠隔・自動運航を想定しています1。型式認証とは、同じ設計の量産機がまとめて安全基準を満たすことを国が確認する仕組みで、1機ごとの審査負担を減らす狙いがあります。

「認証=許可不要」ではないという注意点

ここが最も誤解されやすいところです。型式認証を受けた機体だけでは、飛行許可・承認の申請は免除されません1

免除の条件は複数そろって初めて成立します。具体的には、(1)機体が第二種機体認証を受けていること、(2)操縦者が二等以上の無人航空機操縦者技能証明(国家資格)を持ち、必要な限定解除を受けていること──この両方が必要です1。これらが満たされた場合に、人口集中地区(DID)上空、夜間飛行、目視外飛行、人や物件との距離30m未満という4つの特定飛行について、国土交通大臣への許可・承認申請が不要になります1

一方で、催し場所の上空での飛行や、Dock 3を複数台使って操縦者1名で多数機を同時運航する場合は、条件を満たしていても引き続き申請が必要です1。「型式認証機だから何でも自由に飛ばせる」わけではない、という点は実務者として押さえておきたいところです。

すでに持っている機体はどうなるのか

買い替えを検討する事業者にとって気になるのが、手元の機体の扱いです。現在出荷済みのMatrice 4Dシリーズは、制度上そのままでは型式認証取得済み機体になりません1。型式名と認証書番号(No.13)を機体に表示したうえで、認証取得後に生産されたものが対象となり、その販売開始は2026年8月末頃が予定されています1

ただし救済策もあります。認証取得前に生産された機体でも、DJIが発行する「無人航空機同一性証明書」と「無人航空機適合確認書」を国土交通省に提出すれば、後から機体認証を申請できます1。このサービスの開始は2026年8月3日が予定されています1。なお第二種機体認証を受ける際は、型式認証検査を実施した日本海事協会を検査機関として選ぶ必要があります1

制度は「3年の節目」から次の段階へ

こうした認証制度は、まだ歴史が浅い分野です。2025年末に京都で開かれた業界シンポジウムでは、指定試験機関である日本海事協会から、試験制度開始からおよそ3年間の総括と、機体認証・型式認証の今後の展望が語られる予定とされていました8。同じ場では、2022年12月に始まった国家ライセンス制度の現状や、有人地帯上空での補助者なし目視外飛行(レベル4)の拡大についても議論の対象に挙がっています8

制度整備が進んだ背景には、機体側の進化もあります。10年前は「4K映像が撮れる空飛ぶカメラ」が未来の象徴でしたが、現在のドローンはインフラ点検や測量、防災といった社会基盤を支える存在へと位置づけが変わりました2。日本でもレベル4飛行や機体認証制度など、実装に向けた環境が整いつつあります2

まとめ

第二種型式認証の取得は、雨天対応やドローンポートによる自動運航といった現場ニーズに、制度面が追いついてきたことを示す動きです1。ただし、許可・承認が不要になるのは「機体認証」「操縦者の技能証明」「限定解除」がそろったときに限られ、催し上空や多数機同時運航などは依然として例外です1

つまり、機体を選ぶ目と同じくらい、自分が飛ばす飛行が制度上どこに位置づくのかを読み解く力が求められます。西濃ドローンアカデミーでは、国家資格の取得支援に加えて、こうした認証や飛行ルールの実務的な考え方も整理しながら学べます。制度を正しく使いこなす第一歩として、ぜひ知識を深めてみてください。

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