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水辺・水中をはかる──グリーンレーザー測深と水中ドローン教育が開く新フロンティア

ドローンの活躍の場というと、空撮や建設現場の測量を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし近年、注目が集まっているのが「水」に関わる分野です。河川や海岸、ダム湖の地形をどう正確に把握するか。あるいは、水中を動くロボットを通じて次世代の人材をどう育てるか。空だけでなく水辺・水中へと広がるドローン活用の最前線を、最近の話題から整理してみます。

水面下の地形をはかる「グリーンレーザー」

水域の測量で難しいのは、水面が光をさえぎり、その下の地形が見えにくいことです。この課題に応えるのが、水中での減衰が少ない「グリーンレーザー」を使った測深技術です。

第8回 国際 建設・測量展(CSPI2026)では、リーグル社の大型グリーンレーザースキャナー「RIEGL VQ-840-G」が展示されました。水面下とその周囲の陸上地形を一度にとらえることができ、航空レーザー測深と同じ円形スキャン方式を採用している点が特徴です。レーザーを振り子のように振るラインスキャンと違い、円形スキャンは屈折補正の精度が安定し、より正確な地形データが得られるとされています1。RGBカメラも備えるため、点群データに色を付けるための画像も同時に取得できます1

「重い機材をどう飛ばすか」という現実的な壁

ただし、この高性能スキャナーは重量が10kg以上あり、もともとは小型の有人機への搭載が想定されていました。しかし有人機は運用コストの面で不利になりやすく、搭載できるドローンも限られます1

そこで候補に挙がったのが、Prodroneの配送用ドローン「PD6B-Type3」です。最大20kgのペイロードに対応し、運ぶ荷物に応じてさまざまな機材へ載せ替えられる設計のため、測量機器との組み合わせが検討されました1。国内メーカーと連携することで、スキャナーに合わせた専用のマウントやジグを開発でき、ユーザーに最適な構成を提案できるといいます1

さらにProdroneは、第三者の上空を飛ぶ安全性を保証する「第一種型式認証」を取得した「プロドローン式PD6B-CAT3型」の開発を進めており、測量仕様での認証取得も視野に入れています1。将来的には、認証機とグリーンレーザーを組み合わせて、人がいる地帯の上空で水域測量を行うといった使い方も考えられそうです1

公共測量という「品質基準」への対応

水辺に限らず、ドローン測量を実務で使ううえで避けて通れないのが品質と精度の基準です。ドローンを使った公共測量は、国土地理院が公表するマニュアルに沿って行われ、取得データに高い基準が設けられています2

CSPI2026では、CHCNAVのUAVレーザー測量システム「AlphaAir 6」も注目を集めました。最大2100mの長距離測距が可能で、対地高度120mで毎秒200万点の点群を取得できるとされています2。担当者によれば、同社の機材はジンバルを使わない構成のため、取得データが公共測量の要件に合致するとのことです2。一般に高性能なLiDARは一式1000万円以上することが多いなか、240万円から導入できる価格設定で、河川や森林、橋梁点検など水辺を含む幅広い用途への展開を見込んでいます2

水中ドローンで育てる次世代人材

水域の話題は、測量だけにとどまりません。水「中」を動かすロボットを通じた教育の動きも本格化しています。

2026年6月、日本水中ドローン協会は、米国の非営利団体RoboNationと連携し、水中ドローンを使った国際STEM教育プログラム「SeaPerch」の国内展開を本格化すると発表しました。2026年度中の「SeaPerch Japan Challenge」開催を目指しています5

SeaPerchは、学生が自ら水中ドローンを設計・製作し、試験と改良を重ねながら競技や発表に挑戦するプログラムです5。浮力や推進、電気回路、構造設計といった技術的な学びに加え、計画立案や役割分担、失敗からの改善、他者への説明といった社会で求められる力も育まれます5。協会は単発のイベントではなく、海洋ロボティクス人材を継続的に育てる仕組みとして構築する方針で、2027年の国際大会への日本代表輩出も視野に入れています5

ものづくりの過程で試行錯誤を繰り返す経験は、産業用ドローンを扱う実務にも通じます。墜落や故障を恐れず手を動かして学ぶという発想は、操縦技術を身につける入り口として大切な姿勢といえるでしょう。

まとめ──「空」の延長線上にある水辺・水中

グリーンレーザーによる水面下の測量、公共測量に対応した軽量LiDAR、そして水中ドローンを使った教育。これらは一見バラバラに見えますが、「これまで人の目が届きにくかった水の領域を、ロボットの力で可視化し、扱えるようにする」という共通点があります。

機材の高性能化と低価格化、型式認証の整備が進めば、水辺・水中の業務はこれからさらに身近になっていくはずです。一方で、現場では公共測量の品質基準や飛行ルールの理解が欠かせません。西濃ドローンアカデミーでは、操縦の基礎から実務に必要な知識までを学べます。空だけでなく水辺へと広がる活躍の場を見据えて、まずは確かな基礎づくりから始めてみてはいかがでしょうか。

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