1. HOME
  2. ブログ
  3. 国家資格
  4. DIPS2.0で過去申請を複製・変更・更新できない?2025年12月制度改正と新規申請の注意点

DIPS2.0で過去申請を複製・変更・更新できない?2025年12月制度改正と新規申請の注意点

「これまで使っていた飛行許可・承認申請を複製できない」「更新申請の一覧に過去の申請が表示されない」――これは、DIPS2.0の一時的な不具合とは限りません。

2025年12月18日の制度改正により、改正前に許可・承認を取得した申請のうち、旧制度の「ホームページ掲載無人航空機」または「民間技能認証」を含む申請は、過去申請からの複製・変更申請・更新申請ができなくなりました。次回は新規申請が必要です。

この記事では、誰が対象になるのか、民間資格が無効になったのか、DIPS2.0で何をやり直すのかを、国土交通省の一次資料に基づいて整理します。

結論:対象の過去申請は新規申請が必要

国土交通省は、2026年6月25日のDIPS2.0のお知らせで、制度改正前の申請のうち「ホームページ掲載無人航空機」および「民間技能認証」が含まれている申請について、次の手続きが行えないと明記しています。

  • 更新申請
  • 変更申請
  • 複製

対象となる申請で再び飛行許可・承認を受けるには、DIPS2.0から新規申請を行います。

重要なのは、すべての過去申請が一律に使えなくなったわけではないことです。対象は、2025年12月18日以前に許可・承認を取得した申請のうち、旧制度によるホームページ掲載無人航空機または民間技能認証を含むものです。

なぜ複製・変更・更新ができなくなったのか

以前は、国土交通省航空局のホームページに掲載された機体や、掲載講習団体等の民間技能認証を申請に使用すると、機体・操縦者に関する資料の一部を省略できました。

その後、2022年12月に機体認証と無人航空機操縦者技能証明の制度が始まり、旧来のホームページ掲載制度は役割を終えることになりました。国土交通省は2025年12月18日付の審査要領改正で、次の運用を廃止しています。

  • ホームページ掲載無人航空機を利用した申請資料の一部省略
  • ホームページ掲載講習団体等が行う民間技能認証を利用した申請資料の一部省略

旧制度の情報を含む申請書をそのまま複製・変更・更新すると、廃止後の制度では適用できない省略項目を引き継いでしまいます。そのため、改正後の様式と審査内容に合わせ、新規申請から作り直す必要があります。

対象になる申請・ならない申請

申請の状況 改正後の対応
2025年12月18日以前の許可・承認で、ホームページ掲載無人航空機または民間技能認証を含む 複製・変更・更新は不可。新規申請が必要
2025年12月18日以前の許可・承認で、上記の旧制度を含まない DIPS2.0上で対象として表示される場合は、複製・変更・更新が可能
2025年12月18日以降に新規申請したもの その後の変更申請・更新申請等が可能
紙申請 旧制度の利用有無にかかわらず、改正後は新様式による新規申請が必要

DIPS2.0の更新・変更対象一覧に過去の申請が表示されない場合は、まず申請番号や有効期限だけでなく、旧制度の機体・技能認証を使っていなかったかを確認してください。

「民間資格が無効になった」という意味ではない

今回廃止されたのは、民間技能認証を持っていることで飛行許可・承認申請の資料を一部省略できた運用です。民間資格そのものを一律に無効とする改正ではありません。

ただし、改正後の新規申請では、以前の申請内容をそのまま流用できない場合があります。操縦者の飛行経歴・知識・能力、使用機体の基準適合性、安全確保措置などを、現在の申請項目に従って入力・添付する必要があります。

新規申請の前に確認するもの

新規申請を始める前に、次の情報をそろえておくと入力のやり直しを減らせます。

  1. 飛行させる機体の登録記号、製造者、型式、製造番号
  2. 機体認証・型式認証の有無
  3. 操縦者の技能証明、限定変更、飛行経験
  4. 飛行日時・期間、経路、飛行目的
  5. DID、夜間、目視外、30m未満、危険物輸送、物件投下など該当する飛行条件
  6. 使用する飛行マニュアルと安全確保措置
  7. 必要に応じて機体・操縦者の追加資料

過去申請を画面上で参照できる場合でも、その内容が現在の機体、操縦者、飛行方法と一致するとは限りません。新規申請では、古い申請を見本として転記するのではなく、現状を確認して入力してください。

農業ドローン利用者への影響

農薬散布では、危険物輸送や物件投下を伴うことが多く、過去の包括申請を更新して運用してきた方も少なくありません。旧制度の民間技能認証やホームページ掲載機を使った申請だった場合、次回は更新申請ではなく新規申請になります。

また、2026年3月23日制定の通達により、機体認証、二等以上の技能証明、所定の訓練、飛行場所・高度などの要件をすべて満たす農薬等の空中散布は、飛行の承認が不要となる場合があります。ただし、要件を満たさなければ従来どおり許可・承認が必要です。使用機と飛行計画を個別に確認してください。

よくある質問

過去申請が一覧に出ないのはシステム障害ですか?

制度改正の対象申請は、更新・変更・複製の一覧に表示されず、新規申請が必要となる場合があります。まず国土交通省のお知らせに該当するか確認してください。

許可期間が残っている申請も無効ですか?

国土交通省のお知らせは「次回申請」の手続きを説明したものです。取得済み許可の有効期間を直ちに失効させるという説明ではありません。現在の許可書に記載された期間・条件を確認し、次回申請を新規で行います。

改正後に新規申請すれば、次回から更新できますか?

はい。国土交通省の説明資料では、2025年12月18日以降に新規申請した申請書は、その後の変更申請や更新申請等が可能とされています。

二等無人航空機操縦士を取得すれば申請は不要ですか?

すべての飛行で不要になるわけではありません。技能証明、機体認証、機体重量、飛行方法、立入管理措置などの条件によって、許可・承認の要否が変わります。

まとめ

2025年12月18日の制度改正で最も実務に影響する点は、旧制度を含む過去申請をそのまま複製・変更・更新できないことです。

  • 対象の過去申請は新規申請が必要
  • 改正後に行った新規申請は、その後の変更・更新が可能
  • 紙申請は一律で新様式による新規申請
  • 民間資格そのものが無効になったわけではない
  • 農業ドローンは2026年の承認不要措置の適用可否も併せて確認

「更新ボタンが出ないから申請できない」と止まるのではなく、対象申請かを確認したうえで新規申請へ切り替えることが重要です。

国土交通省の一次資料

国家資格・講習について無料相談する
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事