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CSPI2026に見るドローン測量・建設の最新動向──低価格化、国家資格、安全運航のいま

国際建設・測量展「CSPI2026」(2026年6月開催)では、測量や建設現場で使えるドローンと関連機材が数多く展示されました6。本記事では、こうした展示会や行政の動きから見えてくる「測量・建設分野でのドローン活用の現在地」を整理します。これから国家資格の取得を検討している方や、現場での導入を考えている実務者にとって、技術の方向性をつかむ手がかりになれば幸いです。

測量用LiDARは「高性能」と「導入しやすさ」の両立へ

まず目立つのが、ドローンに搭載するレーザー測量機(LiDAR)の進化です。LiDARとは、レーザーを照射して地形などを点群(点の集まり)データとして取得する技術を指します。

リーグルの大型グリーンレーザー「VQ-840-G」は、水中での減衰が少ない緑色レーザーを使い、水面下や周囲の陸上地形を測量できる機種です1。多くの機材がレーザーを振り子のように振るラインスキャン方式を採るのに対し、本機は航空レーザー測深と同じ円形スキャン方式を採用し、屈折補正の精度を安定させて正確な地形データを得られるとされます1。ただし重量が10kg以上あるため、もともと小型有人機向けに想定されていました1。そこで、最大20kgの積載に対応するProdrone製「PD6B-Type3」と組み合わせ、専用マウントを開発してドローン搭載を実現しています1

一方、CHCNAVの「AlphaAir 6」は別のアプローチで注目を集めました。最大2100mの長距離測距に対応し、対地高度120mで毎秒200万点の点群を取得できるとされながら、重量は1.35kgと軽量です2。さらに、高性能なLiDAR一式が一般に1000万円以上することがある中で、240万円から導入できる価格を打ち出しています2。同機はジンバルを付けない構造により、国土地理院のマニュアルに基づく公共測量の要件に合致するという点も特徴です2

このように、「より正確に・より広く測れる高性能機」と「現場が手を出しやすい価格帯の機材」の両方が登場しており、測量事業者の選択肢が広がっています12

建設現場のDXとデジタルツイン

測量データの先にあるのが、建設現場全体のデジタル化です。リベラウェアは、国土交通省の「中小企業イノベーション創出推進事業」を通じて開発した「建設施工進捗管理支援サービス」を2026年7月1日から提供開始します6。これはKDDIスマートドローン、大林組との共同提案で採択され、4.7億円の交付額上限のもとで開発・実証が進められてきたものです6

この背景には、深刻な担い手不足があります。国土交通省は「i-Construction 2.0」という国家戦略を掲げ、2040年度までに建設現場の省人化を少なくとも3割、すなわち生産性を1.5倍以上に高める目標を示しています6。サービスでは、現場に設置したポート付きドローンが遠隔操作で自動運航してデータを取得し、クラウドで点群を自動加工、施工管理システムへ連携する流れを構築しています6。掘削量などの差分土量算出や、3次元モデルからの断面図自動生成による報告資料作成の省力化などが可能だといいます6

つまりドローンは、単に空から写真を撮る道具から、現場の進捗や出来形を継続的に管理するデータ基盤の入口へと役割を広げているのです6

国家資格を見据えた「練習しやすさ」という視点

技術が高度化する一方で、操縦を学ぶ人にとってのハードルも課題です。ボーダックが発表した固定翼VTOL型ドローン「Albabird-XL VTOL」は、その点で示唆的です。VTOLとは垂直に離着陸できる方式で、本機は離陸後に所定の高度(70〜100m)と速度に達すると飛行機モードへ移行し、巡航する挙動を再現します3

注目はその価格です。産業用VTOL機が1000万円程度とされる中で、本機はモーターなどが付いて21万8000円、別途必要な部品を加えても合計30万円程度でそろうとされます3。担当者は、数千万円の産業機で練習するのは心理的負担が大きいため、墜落させても安価に済む練習機として開発したと説明しています3。安価ながらフライトソフトを使った経路設定など、産業機と同じ内容を学べる点が特徴です3

この背景には、国家資格「無人航空機操縦者技能証明」にVTOL型が設けられる見通しがあり、飛行機型の練習が求められる可能性も指摘されています3。資格制度そのものも節目を迎えており、2022年12月に始まった国家ライセンス制度や、レベル4飛行(有人地帯上空での補助者なし目視外飛行)の拡大、機体認証・型式認証の動向などが業界の関心事となっています8。実際、Prodroneは第三者の上空飛行の安全性を保証する「第一種型式認証」取得機の開発を進めており、測量仕様での認証取得を目指しているとされます1

安全運航のルールは「飛ばす前の確認」が前提

どれだけ機材や制度が進化しても、飛行の大前提となるのが安全運航のルールです。国土交通省は、災害発生地域で捜索・救難などの緊急用務を行う有人機の妨げにならないよう、緊急用務空域が指定された際にはドローンの飛行が禁止されると注意を促しています10。飛行前には、この空域指定の有無を必ず事前確認することが求められます10

実際に2026年にも、林野火災に伴う飛行自粛の呼びかけや、各地での緊急用務空域の指定・解除が繰り返し公示されています10。空港周辺や人口集中地区の上空が原則として飛行禁止であることも変わりません10。多数機の同時運航に関するガイドラインも公開されており、運用の高度化に合わせてルール面の整備も進んでいます10

まとめ

CSPI2026や行政の動きを横断して見えてくるのは、ドローンが「測る・つくる・管理する」現場の基盤技術として着実に定着しつつある、という流れです。高性能で導入しやすいLiDAR12、建設現場のデジタルツイン化6、国家資格を見据えた練習環境の整備3、そしてそれらを支える安全運航ルール10──これらは互いに連動しながら進んでいます。

技術と制度の両方が動いている今だからこそ、基礎を体系的に学ぶ意義は大きいと言えます。西濃ドローンアカデミーでは、こうした最新動向も踏まえながら、安全運航の基本から国家資格取得までを着実に学べる環境づくりに取り組んでいます。現場で使える一歩を、確かな知識とともに踏み出していただければと思います。

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